暮らし方使い方で変わる衣類収納空間~クローゼットについて考える <その2>

 

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夫婦と子どものいる世帯では片付けや整理の仕方がポイントに

前回の続き。【暮らし方使い方で変わる衣類収納空間~クローゼットについて考える】の<その2>です。
間取りを考えるうえで、衣類の収納空間は大切な要素の一つ。しあわせ住まいLABOでは、様々なケースを想定して作成した参考プラン等をご紹介したいと思います。今回は、3.夫婦と子どもの世帯(モノを増やさない収納)と、4.「持ってけ」収納コーナーがあるプラン をご紹介します。思案したスタッフの生々しい心の声が聞こえそうです。

 

【想定した6つのパターン】
収納イメージ

  1. 夫婦二人共働き世帯 (それぞれのライフスタイルをもつ二人暮らしを快適に)
  2. 夫婦二人共働き世帯 (まるでハイブランドショップのような収納空間)
  3. 夫婦と子ども世帯 (モノを増やさない収納)
  4. 夫婦と子ども世帯 (「持ってけ」収納コーナーのあるプラン)
  5. 夫婦と子どもと妻親同居世帯(サザエさん二世帯)
  6. 一人暮らし世帯(洗濯物を干しっぱなしにできる収納)

 

Plan03.
モノを増やさない収納(夫婦と子ども世帯)夫婦と子ども世帯
今はやりの収納といえば、ファミリークローゼット、通称ファミクロ。家族の持ち物がまとめて片付けられるのがメリットですよね。しかし、片付けに非協力的な子ども達と、こだわるモノが根本的に違う夫婦の世帯ですと、ちょっとでもスペースがあればすぐモノで埋まってってしまうのです…。
そこで提案したいのが、「縦ライン」と「分別により断捨離を促す投げ込み」による制限収納になります。

モノを増やさない収納ビフォーアフター玄関収納(縦ラインの収納)
玄関の収納は上の図のように、横方向に家族それぞれの区画に分けます。各個人の収納空間は幅300mmほど。この寸法は正直狭いので、コート1,2着、制服などを掛けるパツパツの容量です。そこで収納空間を縦方向に考え、その中で大きく3つのゾーンに分けることにしました。

まず、軽めで普段あまり使わないものは一番上の空間に収納します。そして一番手の届きやすい高さにある真ん中を「ゴールデンゾーン」として、コートなどを掛けます。ハンガーパイプの上の棚には帽子やハンカチ、マスクといった小物はカゴで収納することにより、取り出しやすくします。「ゴールデンゾーン」の下にある床には、カバンなど大きくて重たいものを直置きします。

このように、ゾーンを分けることにより、物を効率よく収納できようになります。

モノを増やさない収納 ランドリールームランドリールーム(分別により断捨離を促す投げ込み収納)
ここでは洗濯機と作業スペースなどの空間が一体となったランドリールームを考えてみます。前提としては各自のものを分別することにより誰のものなのかを明瞭化することが必要になります。

洗濯機の横にある作業用カウンター下には、プラケースの引出し収納。各引出しには家族それぞれの名前が貼ってあり、ここに下着等を収納します。それ以外は隣の棚にこれまた名前が書かれたカゴを用意し、そこに投げ込み収納。
ワイシャツなどシワになると困るものは、その上のパイプハンガーに掛けます。各自の部屋に収納するものは、お風呂に入るたびに、ここから持って行ってもらう(ハズ)。

このスペースに入るモノだけを残し、入りきらないものは断捨離してもらうことで、収納に隠すのではなく、使うモノだけを入れる意識の切り替えを促します。
 
Plan04.
「もってけ」収納コーナーのあるプラン(夫婦と子ども世帯)夫婦と子ども世帯 

こちらは、Plan03.で出た洗濯物問題を更に突き詰めたような提案ですが、洗濯以外の家事についても考慮されたものになっています。

提案したスタッフは、「二人の子育て20年の期間で感じた家事のストレスを軽減できないかと考えたら最終的にこうなった」とのこと。
一番のストレスは、主に洗濯をする母親がせっかく畳んだ洗濯物を、子どもたちが部屋に持っていかずそのまま放置。そのうちに山になって積み上がっていた洗濯物が崩れて、また畳みなおしたりシワシワになる事。Plan04.は、子供たちに「どうすれば部屋に洗濯物を持って行かせることができるのか」という方法を、間取りに落とし込んだものです。

プランを思案するために、まずは洗濯ものを干す、取り込む、畳む、しまうの動線もスムーズになるように考えました。(※赤い矢印が洗濯時の動線)
《左ルート》
【ウォークインクローゼット】→【「もってけ」収納コーナー】→【子どもたちは洗濯物を各部屋にもっていく】
《右ルート》
【ウォークインクローゼット】→【タタミコーナー】→【「もってけ」収納コーナー】→【子どもたちは洗濯物を各部屋にもっていく】もってけ収納コーナーのあるプラン「もってけ」収納コーナーの設置による2つの効果
1. 階段の前に「もってけコーナー」を設置することで、部屋に帰る子供の動線上にある事で持って行きやすい(動線による効果)
2. 玄関近くに「もってけコーナー」を設置し尚且つオープン収納にすることで、来客時に見られたくない気持ちが湧き、持っていきやすい(羞恥心による効果)

持って収納コーナー その1洗濯して収納コーナーに置いた時はキレイ!!
これをしばらく放置してしまうと…
持って収納コーナー その2持って行かず放置すると…
洗濯した物が増え来訪者から見られてしまう
とても恥ずかしい~

洗面室と物干しスペースの間にウォークインクローゼットを設け、室内物干しも設置。ここで干す準備をして、あとは外に出すだけ。洗濯物干しスペースも、張り出したバルコニーの下になるように配置したので、ちょっとした雨でも平気♪ 

洗濯物を干した後、ウォークインクローゼットに取り込んだら、普段使うタオルや下着等はそのままウォークインクローゼットにしまう。その他は隣のタタミコーナで畳む。タタミコーナーはLDKと隣接しているので、作業をしながらテレビも見られるし、エアコンも効いている!!そして洗濯物を畳み終えたら、そのまま「もってけ」収納コーナーへ。

1階全体の間取りとしては、家事全般の作業性を考慮すると、やはりキッチンと洗面室が近いのが便利。玄関からキッチンが近いのも、買い物の荷物をスピーディにキッチンへ持ち込めて楽チンです!

家事における作業効率…特に洗濯物の片付けについては、家事導線と羞恥心という2つの要素でまとめ上げた野心的なこちらのプラン。ああ、こんなおうちに住んでみたい。。


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